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安全な調味料を使う―素材を使う

缶コーヒーについて

 最近の健康ブームに起因し、化学調味料や合成保存料などの不使用を謳う商品は珍しくないです。しかし、裏の表示をよくよく注意してみてください。「酵母エキス」や「鰹エキス」といったような、一見するとそれぞれの素材の濃縮タイプや粉末タイプを連想させられるようなエキスが使用されているのがわかります。
 これらは確かに化学調味料と違い、口に入れ続けても害はありません。しかし、やはり本物の素材から抽出された出汁とは何かが違います。このようなエキスから作られた出汁は、風味が欠けているように感じます。
 一番分かりやすい例となるとコーヒーでしょうか。缶コーヒーと豆を挽いて入れたコーヒーとでは、味や風味が随分と違いますよね。また、挽いたコーヒーでも時間がたつとだんだん香りが失われていきます。コーヒーの香り成分は大変デリケートで、時間が経てば経つほど酸化し失われていくのです。缶コーヒーは特にそうだといえます。香りは酸化よって失われるところも大きいですが、長期間保存するために行う加熱殺菌の要因も大きいです。
 メーカー各社はそれを補うために香料を使用しています。ですから、缶コーヒーの原材料名の中には香料と書かれてあるはずです。しかし、やはり、缶コーヒーはドリップ式のコーヒーと比べると味や風味が劣ってきます。それはコーヒーの香り成分が何百種類とあり(現在でも研究中)再現が難しいからです。缶コーヒーのCMやキャッチコピーで香りを主張しているものが多いのはこの裏返しとも言えます。

ほんぽのこだわり

商品画像
 出し昆布でも同様のことが言えます。昆布の旨み成分を濃縮した昆布エキスは濃縮すればするほど、旨み成分であるグルタミン酸が失われ、逆に塩化カリウム塩が多くなっていきます。そのため、ほんぽの商品の一部は人工的な調味料エキスには頼らず、素材から出汁をとっています。
 例えば、ほんぽの自然派宣言シリーズの雑炊は昆布出汁を主体とした素材出汁がおいしい商品です。昆布は澄んだ出汁が取れる高級出汁昆布・利尻昆布を使用しています。利尻昆布は、辛味を帯びた淡白な味わいの出汁が取れます。その他にも白菜、玉葱、人参の野菜類や、かつお中厚削り、ふぐの中骨からも出汁をとっています。これら全てが素材から取った出汁です。また、だし茶漬けには道南産の昆布を使用しています。道南産の昆布は、まろやかな味の出汁が取れます。ほんぽはもともと、乾物メーカーです。乾物、特に出し昆布から取れる出汁においては自信を持っています。そんなほんぽだからこそ、素材の味を尊重した、商品を作ることにこだわっているのです。
 コーヒーだけでなく、りんごやみかんでもそうですが、これらの果物は皮をむいた瞬間から、酸化し、風味がどんどん損なわれていきます。乾物の優れているところは、戻した瞬間、香りがはじめて放出され、それまで、香りを乾物内に閉じ込めているところだと思います。人工的に作られたエキスは、確かに、コスト安く、素材と違って、残渣も出ないうえ利便性が大変優れたものだと思います。しかし、やはり、風味や味に関しては素材に勝つことはできません。ですから、おいしさを追求していくために、ほんぽは素材を使用することにこだわるのです。

一覧表について

 前述のように、最近は化学調味料や合成保存料不使用を謳った商品は珍しくなくなってきました。しかし、その一方で、糖類不使用などといった、砂糖を使用しない代わりに人口甘味料などの食品添加物で甘さを代替した商品も見受けられます。確かに砂糖の過剰摂取は体に悪影響を及ぼしますが、使用している食品添加物の私たちへの安全性も全くもって安全であるとは限りません。
 そこで、ほんぽは自社の全商品で使用している、「食品添加物の安全性について」をリストにいたしました。これは「FDA」or「EU」の見解を参考に作成しています。皆さんのお役になれば幸いです。