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先祖が食べてきた食材を使う―わかめ

 皆さんは普段何わかめを食べていますか?生わかめ、灰干わかめ、それとも素干わかめでしょうか?
おそらく多くの皆さんがスーパーで買って食べているのはカットわかめで「湯通し塩蔵わかめ」だと思います。
「えっ、カットわかめじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。お家にカットわかめがあれば裏面をご覧ください。原材料の部分が「湯通し塩蔵わかめ」となっているはずです。「湯通し塩蔵わかめ」とは、収穫したわかめを湯通しして塩蔵したもののことです。

わかめの歴史

 日本人とわかめの歴史は長く、古くは縄文時代の遺跡からわかめが発見されています。また、「万葉集」にもわかめに関する歌が数多く読まれており、太古の昔からわかめを食べることが浸透していたことがわかります。製塩技術を持っていなかった当時の人々にとっては貴重な塩分摂取源であり、また、製塩技術を持ったあとも野菜の種類が少なかったので、副食として重宝されたようです。

塩蔵わかめについて

 塩蔵わかめの技術が誕生したのは昭和40年の三陸地方だといいます。それまではわかめを乾燥させて流通させているだけでした。
乾燥しただけのわかめは、戻したときに固さが残る場合があります。塩蔵技術によって色鮮やかで柔らかく、塩抜きすればすぐ食べられるようになりました。私たちが口にしている"カットわかめ"のほとんどは塩抜きされた塩蔵わかめをカットし乾燥させたものです。
塩蔵わかめの問題点

 色鮮やかで柔らかく、調理法も簡単、便利でおいしい湯通し塩蔵わかめですが問題点もあります。実は塩蔵して湯通しする製造工程の中で、どうしても多くの栄養素が失われてしまいます。
 日本人に不足しがちな栄養素マグネシウムは素干し品だと1,100mgですが、塩蔵品になると約半分の620mgに、カリウムに至っては5,200mgが10分の1以下の440mgにまで減っています(全ての栄養素が減っているわけではありません)。
 わかめはカロリーが低く、ミネラルなどの栄養が豊富です。また、わかめ自体にも肥満抑制効果があり、さらに動脈硬化の予防効果もあるといわれています。そんな栄養が失われているなんてもったいないですよね。

ほんぽのこだわり

商品画像
 ほんぽでは従来の湯通し塩蔵わかめ以外にも、伝統的な素干しわかめとして一部商品化しています。先にも述べたように素干しわかめとは湯通しをせず、採集されたわかめを乾燥させるだけですから、天日干しすることで栄養が豊富に残っています。
動脈硬化、肥満症予防にも効果があるという素干しわかめは皆さんの健康躍進に役立つはずです。わかめの持つ磯の香りや食感をぜひ、ご賞味ください。