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発芽煮豆の製法

ほんぽ煮豆

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 1980年代初頭、ほんぽ初の煮豆「ふっくら豆シリーズ」が発売されました。「ふっくら豆シリーズ」は良質のたんぱく質を豊富に含む豆を、その名のとおりふっくら炊き上げた煮豆です。当時としては、まだ珍しかった化学調味料の不使用・無添加を謳った商品でもありました。その後、弊社は「お手軽煮豆シリーズ」や「日本の煮豆シリーズ」などさまざまな種類の煮豆を展開していきました。
 あれから30余年、ほんぽではより良質なタンパク源を皆さんにとってもらうため、発芽煮豆を開発いたしました。発芽煮豆とは、煮豆の材料となる豆を発芽させそれを煮豆にしたものです。ほんぽではこれを「GABA発芽煮豆」と命名いたしました。

発芽させる理由

 発芽した野菜、いわゆるスプラウトはカイワレ大根やもやしなどとして古くから親しまれていました。最近ではブロッコリーの芽に抗癌作用があるとする論文が発表されたことで、その健康への効果が話題になり、スプラウトブームが到来しています。
 そして大豆は寒暖の差に強く、水さえあればどこでも育ち、たんぱく質が豊潤に含まれるという理由から、学者の間で食料危機の救世主として注目される穀物です。その大豆に豊富に含まれる大豆たんぱく質、特に必須アミノ酸を引き出すために着目着手したのが発芽豆です。発芽煮豆は、この発芽豆を煮豆にしたらより食べやすくなるのではということから考案しました。

発芽煮豆について

 一般的な煮豆は水戻し→水炊き→調味液浸漬→計量袋詰→殺菌という過程を経て作られますが、発芽煮豆では水炊きの工程の前に発芽が入ります。煮豆を炊く釜で発芽させるのですが、イメージとしてはもやしの栽培のような感じです。発芽に最適な環境になるように、水温や気温から管理します。
 今でこそ、発芽に最適な気温や水温も把握し、適度な発芽をさせることができていますが、初期の頃は、発芽させるのにも四苦八苦し、濡れたカウンタークロス(布巾)をトレーの上に引き、一時間ごとに様子を観察していました。
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発芽煮豆栄養

 このような苦労の中生まれた発芽煮豆ですが、発芽により栄養が増えるだけでなく、豆自体の旨みもアップします。大豆は発芽することで自身に含まれている無味なたんぱく質の一部を旨みやコクのあるアミノ酸に変えていきます。さらに、大豆に豊富に含まれ、精神的ストレスの緩和やリラックス作用などに効果がある「GABA」も発芽により、倍以上に増えることがわかりました。具体的には白目大豆では10~12倍、青大豆では12~14倍に増えることがわかっています。

ほんぽの"発芽煮豆"

 発芽煮豆は、まだまだ開発途中の段階です。豆を発芽させるといったこれまでの開発にも多大な労力が必要でした。このような大豆有効成分を引き出そうとするのも、大豆が特に植物性たんぱく質を潤沢に保有しているからです。ほんぽはこの方法を確立させ、これからもおいしい商品を作っていくために、この製法を後世に残していく所存です。